あわじ駅前クリニック 耳鼻咽喉科・小児科

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耳がかゆい

耳の中がかゆい(外耳道のかゆみ)

仕事中や就寝前、ふとした瞬間に耳の中がムズムズとかゆい。思わず綿棒や指で触りたくなりますが、実はそれが長引く原因になることがあります。

耳のかゆみは身近なトラブルですが、背景には外耳道(耳の穴から鼓膜までの皮膚)の炎症や乾燥、アレルギー、感染など様々な要因が隠れています。ここでは、原因と正しい向き合い方、受診の目安をわかりやすくご説明します。

外耳炎

引用:日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会HP

耳の中がかゆい原因とは?

耳のかゆみは、外耳道の皮膚が刺激・乾燥・炎症を受けたときに起こります。きっかけとして多いのは、耳掃除のやり過ぎイヤホン・補聴器の長時間使用です。

耳かきや綿棒でこすると、薄い皮膚に細かな傷がつき、そこに雑菌やカビが増えると外耳道炎になってかゆみ→掻く→悪化の悪循環に陥ります。

一方で、耳垢の栓(耳垢栓塞)ができると物理的なムズムズ感が生じ、さらにいじってしまいがちです。

花粉症やアトピーなどのアレルギー体質でも、季節や体調によって耳の中がかゆく感じることがあります。

耳の中がかゆい時の正しい対処法

まず大切なのは「掻かない」ことです。掻くほど傷が増え、かゆみ物質が出てさらにかゆくなるという悪循環が起こります。

入浴後は耳の入口をタオルでそっと拭く程度にとどめ、綿棒は耳の入口から約1cmまでの浅い範囲で、やさしく表面をぬぐう程度にしましょう。

乾燥が強いときは、ベビーオイルやワセリンを綿棒に少量つけ、耳の入口だけをそっと保湿すると楽になることがあります(鼓膜に穴がある方は点耳様の使用は避け、必ずご相談ください)。

明らかな赤み・じゅくじゅく・痛みがある場合は、自己判断で刺激を加えず、耳鼻科で適切な外用薬(ステロイド、抗菌薬、抗真菌薬など)を処方してもらうのが安全です。

耳のかゆみを予防するには?

予防のコツは、耳掃除を減らす・清潔と保湿のバランス・蒸れ対策です。耳掃除は2週間〜月1回で十分と言われています。個人差はあれど、耳垢は基本的には放っておいても勝手に外に排泄されるようにできています。

イヤホンや補聴器は休憩を挟んで使用し、こまめに清拭して清潔を保ちます。

花粉症などアレルギー体質の方は、適切な内服や点鼻薬で全体の症状をコントロールすると耳のかゆみも軽くなります。

プール・入浴後は耳の入口の水分をやさしく除くと、外耳道炎の予防に役立ちます。

それでも治らないときは?受診の目安

かゆみが1〜2週間以上続く痛み・耳だれ・悪臭・聞こえづらさを伴う、何度も再発するといった場合は、自己流のケアをいったん止め、耳鼻咽喉科で外耳道の状態を直接確認しましょう。

耳垢の栓は専用器具で安全に除去できますし、細菌・カビによる外耳道炎は原因に合ったお薬で改善します。

まれに外耳道の腫瘍や皮膚疾患が隠れていることもあるため、長引く場合は早めの受診が安心です。

Q&A

Q. 綿棒で奥まで掃除してもいいですか?

A. 奥まで入れると皮膚を傷つけ、かえって外耳道炎や耳垢栓塞の原因になります。掃除は耳の入口だけ、やさしく・短時間で十分です。医療機関で安全に除去できるため、受診をおすすめします。

Q. イヤホンで耳がかゆくなります。やめるべき?

A. 完全にやめる必要はありませんが、連続使用を避け、休憩・清拭・乾燥を心がけてください。かぶれが出るタイプは材質を見直し、症状が続く場合は受診をおすすめします。

Q. 花粉症の時期に耳の中がかゆくなります。薬は効きますか?

A. はい。抗ヒスタミン薬などで全体のアレルギー症状をコントロールすると、耳のかゆみも軽くなります。点鼻薬の併用が有効なこともあります。

Q. 「耳カビ」と言われました。治りますか?

A. 多くは抗真菌薬と耳内のクリーニングで改善します。もともと耳の中はカビが育ちやすいジメジメした環境でもあり、完治にはやや時間がかかることがあり、自己流の耳掃除は中止して受診での処置を根気強く続けましょう。

まとめ(院長メッセージ)

耳のかゆみは「ちょっとした不快感」から始まりますが、どうしても気になって掻いてしまう、でも掻くほど長引くのが厄介です。

当院では細径内視鏡で外耳道から鼓膜まで丁寧に確認し、耳垢除去外用治療原因に合わせたお薬で、かゆみの悪循環を断ち切ります。

気になるかゆみが続くときは、いつでもご相談ください。

記事監修

院長のプロフィール写真

Itsuki Kitayama

あわじ駅前クリニック 院長・医学博士

北山 一樹

医学博士(大阪大学)
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 認定専門医・指導医
日本アレルギー学会 認定専門医
日本喘息学会 認定専門医
日本音声言語医学会 音声言語認定医

大学病院・基幹病院にて小児から成人、一般的な耳鼻咽喉科疾患から悪性疾患まで幅広い診療を担当。外来・手術・研究の総合的な経験を有する。
音声の研究では、“粗ぞう性嗄声(ガラガラ声)”の音響学的なメカニズムとその発声機構を世界で初めて解明し、学術報告を行う。
また、難しくなりがちな医療情報をわかりやすく伝えることを目指し、医学専門デザイン事業STUDIO BIUMを運営。学会・医療機関のロゴ・配布資料・Webサイトなど、一貫した“わかりやすさ”を設計している。

学術実績など