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息がしにくい


息がしにくい|急ぐべきサインから原因・受診の目安まで
「息が吸いにくい」「ヒューヒュー音がする」「のどがつかえる」——数日で落ち着く一過性の炎症もありますが、命に関わる重大な疾患かもしれません。ここでは、のど・気管の病気を中心に、今すぐ受診が必要な状態と、考えられる原因、当院で行える検査と治療、そして受診の目安を解説します。
- 息がしにくい|急ぐべきサインから原因・受診の目安まで
- 急ぐべき症状!
- 主な原因と特徴
- 急性喉頭蓋炎(きゅうせいこうとうがいえん)
- 扁桃周囲膿瘍(へんとうしゅういのうよう)
- 気管支喘息
- 小児のクループ症候群(仮性クループ)
- 咽頭がん・喉頭がん
- 当院で行う検査
- 視診・内視鏡(ファイバースコピー)
- 画像検査
- 呼吸機能・睡眠検査(症状に応じて)
- 治療のながれ
- 応急対応が必要な病気
- 炎症性・アレルギー性疾患
- Q&A
- Q. 夜や明け方にゼイゼイ・胸苦しさが出ます。
- Q. 子どもが夜中に酷く咳き込み、息がヒューヒューします。受診の目安は?
- Q. 強いのどの痛みで唾が飲み込めません。風邪でしょうか?
- Q. 2週間以上、声がかすれています。タバコも吸います。様子見でよいですか?
- まとめ(院長メッセージ)

急ぐべき症状!
飲み込みが強く痛く唾も飲み込めない/高熱と悪寒/よだれが増える/開口しにくい(口が開かない)/急な強い声がれと息苦しさ/夜間に増える呼吸困難や胸の苦しさ。こうしたときは早急な医療介入が必要です。とくに小児は悪化が速く、迷わず受診してください。
呼吸が苦しく、横になれない、などの症状がすでに出ている場合は非常に危険なサインです。早急に救急病院への受診を強くおすすめします。

主な原因と特徴
急性喉頭蓋炎(きゅうせいこうとうがいえん)
のどのフタ(喉頭蓋)が急に腫れる状態です。発熱・強い咽頭痛・よだれがポイントで、進行すると窒息の危険があります。内視鏡を用いた迅速な評価と気道確保が最優先です。

扁桃周囲膿瘍(へんとうしゅういのうよう)
扁桃(のどの両脇)の周りに膿がたまる状態です。片側の激痛、口が開きにくい、こもった声が特徴で、穿刺・切開排膿や抗菌薬が必要となります。

気管支喘息
ヒューヒュー/ゼイゼイという笛様音、夜間・明け方の咳が特徴的です。運動や冷気で悪化します。吸入薬や内服薬による気道の炎症コントロールが重要です。
小児のクループ症候群(仮性クループ)
ケンケンという犬吠様咳嗽と嗄声、吸気性の喘鳴(ヒューヒュー音)が特徴です。夜間に突然悪化しやすく、加湿・ステロイド吸入/内服などを行います。苦しさが強いときは早急に救急受診してください。
咽頭がん・喉頭がん
2週間以上続く声がれ、片側ののどの痛みや飲み込みづらさ、血の混じる痰、首のしこりなどは特に要注意です。内視鏡と必要に応じた画像検査で診断し、専門病院と連携して治療へ進みます。


当院で行う検査
視診・内視鏡(ファイバースコピー)
鼻・咽頭・喉頭まで細い内視鏡で丁寧に観察し、腫れ・膿の貯留の程度・声帯の動き・腫瘍性所見の有無を確認します。早期がんを示す微細血管の異常も見逃さないよう評価します。
画像検査
必要に応じてCTで膿瘍や副鼻腔・咽頭の評価を確認します。腫瘍が疑わしい場合などはMRIを連携する医療機関で実施します。
呼吸機能・睡眠検査(症状に応じて)
喘息が疑わしければ呼吸機能検査を行います。夜間悪化やいびきを伴う場合は睡眠時無呼吸の評価を検討します。

治療のながれ
応急対応が必要な病気
急性喉頭蓋炎・扁桃周囲膿瘍は、抗菌薬・ステロイド、場合により穿刺・切開排膿や気管切開などの外科的処置、入院管理が必要となります。必要性に応じて、連携する基幹病院への紹介を行います。
炎症性・アレルギー性疾患
吸入薬・内服薬などで気道の炎症を抑え、鼻副鼻腔炎やアレルギーが背景にあれば並行して治療します。加湿・禁煙・胃酸逆流対策など生活面の見直しも重要です。

Q&A
Q. 夜や明け方にゼイゼイ・胸苦しさが出ます。
A. 気管支喘息の可能性があります。吸入薬中心のコントロール治療が重要です。悪化サイン(会話困難・肩で息をする・唇が紫色になる)は早急に救急受診してください。
Q. 子どもが夜中に酷く咳き込み、息がヒューヒューします。受診の目安は?
A. 喘息の増悪や、クループ症候群が考えられます。声がれ・吸気時のゼーゼーが強く、唇が紫になる・水分が取れない・ぐったりしている場合は迷わず救急受診してください。軽症ならネブライザー療法や内服、吸入薬などの治療で様子を見ますが、悪化しやすいので早めにご相談ください。
Q. 強いのどの痛みで唾が飲み込めません。風邪でしょうか?
A. 喉頭蓋炎や扁桃周囲膿瘍など、緊急性の高い病気の可能性があります。自己判断せずすぐ受診してください。
Q. 2週間以上、声がかすれています。タバコも吸います。様子見でよいですか?
A. 禁煙を強くおすすめするとともに、喉頭がんなどを除外するため内視鏡での評価が必要です。早期に受診してください。

まとめ(院長メッセージ)
呼吸の不調は緊急性のある疾患が隠れていることが多く、放っておかないことが何より大切です。
基幹病院での喉頭蓋炎や扁桃周囲膿瘍の緊急対応から、喉頭・咽頭がんの診断と連携治療など数多くの症例に携わってきた経験から、原因を丁寧に見極め、緊急性の有無やその後の対応を迅速に評価いたします。
「ちょっと変だな」と感じたその時点で、どうぞお早めにご相談ください。
記事監修

Itsuki Kitayama
あわじ駅前クリニック 院長・医学博士
北山 一樹
医学博士(大阪大学)
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 認定専門医・指導医
日本アレルギー学会 認定専門医
日本喘息学会 認定専門医
日本音声言語医学会 音声言語認定医
大学病院・基幹病院にて小児から成人、一般的な耳鼻咽喉科疾患から悪性疾患まで幅広い診療を担当。外来・手術・研究の総合的な経験を有する。
音声の研究では、“粗ぞう性嗄声(ガラガラ声)”の音響学的なメカニズムとその発声機構を世界で初めて解明し、学術報告を行う。
また、難しくなりがちな医療情報をわかりやすく伝えることを目指し、医学専門デザイン事業STUDIO BIUMを運営。学会・医療機関のロゴ・配布資料・Webサイトなど、一貫した“わかりやすさ”を設計している。
学術実績など
