コラム
COLUMN

こんにちは。あわじ駅前クリニック 院長の北山です。
2026年2月1日(日)、東京のTKP東京駅カンファレンスセンターにて行われた(一般社団法人)日本喘息学会の「喘息専門医試験」を受験してきました。
本日は、なぜ今この資格に挑戦したのかという想いと、試験の備忘録(医療関係者の方向け)をまとめてみたいと思います。

患者様へ:なぜ「喘息専門医」なのか
「喘息(ぜんそく)」はとても身近な病気ですが、実は診断や治療のさじ加減が難しい病気でもあります。
風邪のあと、咳だけが長引く
夜中や明け方に咳き込んで目が覚める
息切れや「ゼーゼー」する感じがある
鼻炎や副鼻腔炎など、鼻の症状も一緒にある
このように症状は人によって様々です。
あわじ駅前クリニックは耳鼻咽喉科・小児科ですので、「鼻(上気道)」と「肺(下気道)」を一つの空気の通り道としてトータルで診ることを大切にしています。
今回の受験は、学会が定める最新のガイドラインに基づき、「診断の確かさ」と「発作を起こさせない管理」をより高いレベルで皆様に提供するための研鑽の一環です。
【医療従事者の方向け】試験の備忘録と対策
ここからは、同業の先生方や今後受験を検討されている方に向けて、今回の試験(2025年度認定申請分※)の概要と、実際に受けて感じた対策のポイントを実務目線で共有します。
試験の概要
実施日:2026年2月1日
制度の位置づけ:公開データ上、第3回目(2023年度~)の試験となります。
受験資格:医師免許取得後7年以上の臨床経験、学会員歴、所定の研修カリキュラム修了、学術大会等の参加歴(2回以上)。
内科・小児科以外(耳鼻咽喉科など)からの申請も、喘息診療従事と症例数の提示により可能です。
出題構成と合格基準
学会の内規に基づき、以下の構成で実施されました。
問題数:全40問(小児/成人/基礎/併存症領域から各10問ずつ)
合格基準:原則として総得点の60%以上
合格率の目安:過去データ(2023-2024年度)では90%以上
試験時間:90分。(早く終われば30分以降で退室可能です。私は40分程度で退室しました)
試験対策
私は『喘息診療実践ガイドライン2024』を暗記して試験に挑みました。その他の教材は使っていません。
比較的素直な問題がほとんどでしたが、疾患の割合や検査値の「数字」を比較的細かく聞かれた印象がありました。
あわじ駅前クリニックが目指すもの
試験勉強を通じて、改めて以下の重要性を再確認しました。
診断の確度(鑑別):咳喘息、アトピー喘息、胃酸逆流、COPD、あるいは副鼻腔炎による後鼻漏かを見極める。
増悪リスクの層別化:患者さんごとのリスクに応じた治療強度の調整。
吸入手技とアドヒアランス:「処方して終わり」ではなく、「使える治療」にするための指導。
Treatable Traits(治療可能な形質)への介入:特に当院の専門である鼻疾患の管理。
当院では、「喘息の見逃しを減らす」「増悪を減らす」「吸入を味方につける」をテーマに、標準化された質の高い医療を目指していきます。
長引く咳や息苦しさでお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
記事監修

Itsuki Kitayama
あわじ駅前クリニック 院長・医学博士
北山 一樹
医学博士(大阪大学)
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 認定専門医・指導医
日本アレルギー学会 認定専門医
日本喘息学会 認定専門医
日本音声言語医学会 音声言語認定医
大学病院・基幹病院にて小児から成人、一般的な耳鼻咽喉科疾患から悪性疾患まで幅広い診療を担当。外来・手術・研究の総合的な経験を有する。
音声の研究では、“粗ぞう性嗄声(ガラガラ声)”の音響学的なメカニズムとその発声機構を世界で初めて解明し、学術報告を行う。
また、難しくなりがちな医療情報をわかりやすく伝えることを目指し、医学専門デザイン事業STUDIO BIUMを運営。学会・医療機関のロゴ・配布資料・Webサイトなど、一貫した“わかりやすさ”を設計している。
学術実績など
