コラム
COLUMN

学会の広報委員として、医療情報発信について講演しました

こんにちは。
大阪あわじ駅前クリニック 院長の北山です。
2026年5月21日、仙台で開催された第127回日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会総会・学術講演会にて、
「デザインから考える情報発信と学会公式グッズの効果」 というテーマで講演しました。
私は現在、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の広報委員としても活動しています。
学会の広報委員というと少しわかりにくいかもしれませんが、簡単にいうと、
「耳鼻咽喉科・頭頸部外科を、より多くの方に正しく知ってもらうにはどうすればよいか」
を考える委員会です。
今回の講演では、医療情報の発信において、
“正しい情報を用意すること” と同じくらい、“伝わる形に整えること” が大切である
というお話をしました。
医療情報は、探しやすくなった一方で、迷いやすくもなっています
最近は、体のことで気になることがあると、まずスマートフォンで検索される方が多いと思います。
たとえば、
耳が聞こえにくい
鼻血が止まらない
のどが痛い
声がかすれる
首にしこりがある
といった症状についても、インターネットで多くの情報を調べることができます。
さらに最近では、検索結果にAIによる要約が表示されることも増えてきました。
短くまとまっていて便利な反面、
その情報が本当に正しいのか、いつの情報なのか、自分の症状に当てはまるのか を判断するのは、必ずしも簡単ではありません。
情報が増えたことで、患者さんが医療情報にアクセスしやすくなった一方で、
どの情報を信じればよいのか迷いやすい時代 にもなっています。

学会が発信する「正しい情報」の意味
今回の講演では、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会が一般の方向けに発信している医療情報サイトについても紹介しました。
学会が発信する情報には、個人の体験談や広告とは違い、
専門家が確認した情報としての意味 があります。
一方で、どれだけ正しい情報であっても、
読みにくかったり、どこを見ればよいかわかりにくかったりすると、患者さんにはなかなか届きません。
そのため、医療情報を発信するときには、内容の正確さだけでなく、
どこから読めばよいか
何が大切なのか
どんなときに受診すべきか
図やイラストで直感的に理解できるか
といった 「伝え方」 もとても大切になります。

わかりやすく伝えることも、医療の一部です
私は診療のかたわら、医学専門のデザイン事業 STUDIO BIUM も行っています。
医療の説明は、どうしても専門用語が多くなります。
正確に説明しようとすると、文章も長くなりがちです。
しかし、患者さんにとって大切なのは、難しい言葉をたくさん読むことではありません。
大切なのは、
今、自分の体で何が起きているのか
どんな検査や治療が必要なのか
いつ受診した方がよいのか
を、安心して理解できることです。
今回の講演では、こうした医療情報を、デザインの力でどのように整理し、わかりやすく届けるかについてお話ししました。
デザインというと、見た目をきれいにするものと思われがちですが、医療におけるデザインはそれだけではありません。
情報を整理し、必要な人に、必要な形で届けること も、医療における大切なデザインだと考えています。
学会公式グッズについても紹介しました
今回の講演では、少し珍しい話題として、学会公式グッズについても紹介しました。
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会では、公式のネクタイとスカーフが新たに販売・配布されることになりました。
これは単なる記念品ではありません。
学会員同士のつながりを感じてもらうこと、そして耳鼻咽喉科・頭頸部外科という専門領域の存在を、自然な形で伝えていくことを目的とした取り組みです。
このグッズには、
患者さんと社会を結ぶ
学会員同士の絆を結ぶ
現在から未来へ専門性を結ぶ
という意味を込めています。
医療情報の発信も、学会公式グッズも、一見すると別々の取り組みに見えるかもしれません。
しかし、どちらにも共通しているのは、
耳鼻咽喉科・頭頸部外科の価値を、より多くの人に伝えるための取り組み であるという点です。

開院後も、わかりやすい説明を大切にします
今回の講演を通して、改めて感じたのは、医療では 「正しいこと」 と同じくらい、「伝わること」 が大切だということです。
あわじ駅前クリニックでも、開院後は、耳・鼻・のどの症状について、できるだけわかりやすく、正確な情報をお届けできるよう努めてまいります。
気になる症状がある方にとって、安心して相談できるクリニックを目指していきます。おお

記事監修

Itsuki Kitayama
大阪あわじ駅前クリニック 院長・医学博士
北山 一樹
医学博士(大阪大学)
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 認定専門医・指導医
日本アレルギー学会 認定専門医
日本喘息学会 認定専門医
日本音声言語医学会 音声言語認定医
大学病院・基幹病院にて小児から成人、一般的な耳鼻咽喉科疾患から悪性疾患まで幅広い診療を担当。外来・手術・研究の総合的な経験を有する。
音声の研究では、“粗ぞう性嗄声(ガラガラ声)”の音響学的なメカニズムとその発声機構を世界で初めて解明し、学術報告を行う。
また、難しくなりがちな医療情報をわかりやすく伝えることを目指し、医学専門デザイン事業STUDIO BIUMを運営。学会・医療機関のロゴ・配布資料・Webサイトなど、一貫した“わかりやすさ”を設計している。
学術実績など
